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キッチンカーのプロパンガスとは?設置、相場、利用・管理方法と注意点

この記事を書いている人

あいあんクック社長 竹内 晋

平成3年創業、キッチンカーのパイオニアあいあんクック(AIAN COOK)社長

創業以来これまで1000台超えるキッチンカーを手掛けてきた竹内。
キッチンカーの制作販売だけでなく自らのたこ焼きのキッチンカーで得た経営のノウハウを活かし、多くのキッチンカーオーナーの開業支援も行ってきました。
決して甘くないキッチンカーの独立開業に役立つ情報を、少し厳しい言葉もありつつ愛をもって、
これからキッチンカーでの開業を考えている方、既にキッチンカーを営業されている方のお役に立てる情報を発信していきます。

目次

キッチンカーのプロパンガスとは?設置、相場、利用方法と注意点

キッチンカーで使用されるプロパンガスの全てについて、その設置方法から費用、安全管理まで詳しく解説します。この記事を読めば、プロパンガスの基本的な知識、キッチンカーでの効率的な利用方法、そして安全に関する重要な情報を身につけることができます。これにより、キッチンカーの事業者やこれから事業を始めようと思っている方が、プロパンガスを安全かつ効果的に使用するための実践的な指南書として役立てることができるでしょう。

1. プロパンガス使用のメリットとキッチンカーへの適用性

1.1 プロパンガスの基本情報

プロパンガスはLPG(液化石油ガス)の一種であり、石油の精製過程または天然ガスの抽出時に副産物として生産されます。非常にクリーンな燃料であり、燃焼時に生成される二酸化炭素が少なく、地球温暖化への影響が比較的低いため、環境に優しいエネルギー源として注目されています。

1.2 キッチンカーでのプロパンガスの利点

キッチンカーにおけるプロパンガスの使用は、その携帯性、直接的な熱供給能力および経済性から多くの利点を提供します。

  • 熱効率の高さ: プロパンガスは他のエネルギー源と比較して非常に高い熱効率を誇ります。これにより、使用するガスの量を減らしながらも、必要な調理効果を発揮することが可能です。
  • 携帯性: プロパンガスはボトルやタンクに容易に封入することができ、キッチンカーでの移動がしばしば必要とされる状況に理想的です。
  • 即時性: ガスは電気に比べて瞬時に高温を提供することが可能であり、ピークタイム時の迅速な調理が可能です。
  • 経済性: プロパンガスは都市ガスや電気に比べて一般的に低コストであり、運営コストの節約に寄与します。

1.2.1 エネルギー源比較表

エネルギー源 熱効率 運用コスト 環境負荷
プロパンガス 非常に高い
都市ガス 高い
電気

2. プロパンガスの運搬方法

プロパンガスを運搬するには、プロパンガス業者と同じルールで、法律で定められた基準、装備をしないといけません。

2.1 必要な基準と装備

  • プロパンガスを固定するベルトで移動中は締める。
  • 高圧ガスのステッカーを見やすい位置に規格の大きさのものを前後貼ること。
  • 15mのロープを2巻用意する。
  • スパナ
  • 検知剤
  • メガホン
  • イエローカード
  • 皮手袋
  • 赤い旗
  • 消火器
  • 車輪止め
  • 懐中電灯

3. プロパンガスの設置方法

3.1 必要な設備と器具

設備名 機能 備考
プロパンガスタンク ガスの貯蔵 キッチンカー用には小型で移動可能なタイプ推奨
ガスメーター ガス使用量の計測 消費量を正確に把握し、コスト管理に役立つ
配管材 ガスの輸送 耐熱・耐圧性に優れたステンレス製を選択
圧力調整器(レギュレータ) 保安のための圧力調整 流量調整も可能な高機能タイプが望ましい
シャットオフバルブ 緊急時のガス遮断 アクセスしやすい場所に設置すること

3.2 設置の手順

  • 適切な設置場所の選定:ガスボンベが直接日光にさらされない場所を選ぶ
  • 地盤の安定化と平準化作業:キッチンカーの重量に耐える十分な強度が必要
  • プロパンガスタンクの設置:安全基準に従い設置し、衝撃を避ける
  • ガス配管の接続と漏れチェック:全ての接続点を確認し、ソープテストで漏れがないことを確認する
  • ガスメーター及びレギュレータの設置:専門家による安全確認を必要とする
  • 最終的な安全確認とテスト稼働:全システムの作動確認を行い、異常がないかチェックする

3.3 安全規定と法律

3.3.1 法的要件

  • 消防法に基づく届出:プロパンガスを使用する場合、所轄の消防署への届け出が必要
  • 高圧ガス保安法に基づく安全規格遵守:定期的なガス設備の点検が義務づけられている

3.3.2 定期的な安全検査

  • ガス機器及び接続設備の定期検査:年1回以上の検査が推奨される
  • 漏れチェックと圧力テスト:月1回のチェックが望ましい

詳細な安全規定については、経済産業省公式サイトを参照してください。

4. プロパンガスの相場とコスト

4.1 ガスの平均的な市場価格

プロパンガスの価格は地域によって大きな差がありますが、一般的にリットルあたりの単価で算出されます。エネルギー経済研究所による最新のデータによれば、供給状況や政策的影響により価格は変動します。

3.1.1 地域ごとの価格差

地域別のプロパンガス価格の違いは著しく、主要都市部では供給網が整っているため比較的安価です。一方、郊外や離島では輸送コストが影響して価格が上昇します。

地域 平均価格(リットルあたり)
東京都 ¥150
大阪府 ¥145
沖縄県 ¥170

4.2 長期的なコスト計算

4.2.1 初期投資と維持費

プロパンガスを利用する際には、ガスタンクの調達や設置工事に初期投資が必要です。さらに、タンクや配管システムの定期的なメンテナンスも必要予算を占めます。これらのコストは、安全で効率的なガス利用を維持するため不可欠です。

4.2.2 長期運用におけるコスト効率化

  • 料金プランを比較し、最もコストパフォーマンスの高いプロバイダーを選択する
  • ガス使用量の最適化:季節ごとの使用量を見直し、無駄遣いを削減する
  • 機器選び:エネルギー効率の高い機器を選ぶことで、長期的なガスの消費量を減らすことができます

5. プロパンガスの利用方法

5.1 基本的な使い方

プロパンガスをキッチンカーで安全に使用するためには、ガス器具を使用する前に必ずガスの漏れがないかを確認することが重要です。ガスボンベは使用中も直射日光や熱源から離れた場所に保管し、安全を確保してください。

操作 状況 詳細注意点
ガスボンベの確認 使用前 ボンベの破損がないか、接続口が清潔かを確認
ガスボンベの接続 使用前 接続口とホースの間に漏れがないかをソープテストで確認
点火 使用開始時 全てのバルブが正しく開いているかを確認し、点火器を使用する
炎の調整 調理中 炎は青白く安定していることを確認し、調理物に合わせて調整
消火 使用後 ガスバルブを確実に閉めてから、器具を清掃

5.2 効率的なガス利用のコツ

  • 予熱時間は必要最小限にし、消費ガス量を抑える。
  • 未使用時は必ずガスバルブを閉め、定期的に接続部のチェックを行うことでガス漏れを防ぐ。
  • 調理器具は常に清潔に保ち、不具合が起きた際は速やかに専門の業者に修理を依頼する。
  • ガスの消費を効果的に抑えるために、熱効率の良い調理器具を選ぶことも重要です。

プロパンガスの効率的な使用方法についてより詳しく学ぶには、日本ガス協会の安全ガイドを参照してください。

6. 注意すべき安全管理とメンテナンス

6.1 定期的な検査と保守

プロパンガスを使用するキッチンカーでは、ガス漏れや機材の故障を防ぐため、専門の業者による定期検査が非常に重要です。特に年に1度の詳細なチェックと、開店前に毎日行う簡単な安全確認が推奨されます。

検査の項目 チェックポイント 対応措置
ガスホース 亀裂や硬化の有無 発見次第速やかに交換
接続部 ガス漏れの有無 漏れがあれば再調整または部品交換
バーナー 火力の均一性及び機能性 不具合があれば清掃や修理
ガスボンベ 表面のサビや損傷 サビや重度の損傷があれば交換
安全弁 機能的問題や漏れ 検査し異常があれば交換

6.2 緊急時の対処法

運搬中にガス漏れが発生した場合またはその疑いがある場合

万一、走行中にガスが漏れる事故があった場合は?

      • ただちに路肩に車両を止める
      • 後続車や付近の人に、危ないことを伝えるためにメガホンで大声をだす
      • 赤い旗を振り危険を伝える
      • 夜であれば懐中電灯で手元を照らして、ガスの 漏洩検知剤でガス漏れ箇所を調べモンキーで締める。
      • その余裕ない場合は、ロープをはって人が入らないようにして、火が出てしまったら、消火器を使う。

    イエローカードは、緊急連絡先などが記載されてるので、消防士や、救助してる 人がわかるように携帯しておきます。
    ガスには臭いがついてるので、漏れたときはすぐにわかるので、運搬中は注意すべきです。

ガス漏れが疑われる場合

    • 直ちにガスの元栓を閉める
    • 火を使っている機器があればすぐに消火
    • 換気を改善するため窓やドアを開ける
    • 専門の修理業者に連絡

火災が発生した場合

  • 消火器を用いた初期消火を試みる
  • 周囲の人々に避難を促す
  • 119番に通報し火災を報告する

これらの対処法は日本安全協会のガイドラインに基づいています。

7. プロパンガスの管理方法

プロパンガスの管理方法として、「風遠しの良い、40度以下の場所で保管」しなくてはなりません。
ということは、車の中は保管場所ではないので、車から降ろして管理する必要があります。
プロパンガスのガス口のウラ側には、万一の火災などで熱膨張しないように、ガスがバルブの反対側から抜けるようになってます。
ガスが暴発しない分、ガスが拡散されるので、風とおしの良い場所でないと、2次被害になるというわけです。

ガスは怖いと思う方も多いと思いますが、
ガスの特性と管理の知識があれば、怖いことはありませんが、
怖さを知っておくと注意深くなるものなので、常に危険物を運搬、使用しているとう自覚をもつべきです。

同じプロパンの中でも大変気軽に購入できるカセットコンロがありますが、
カセットボンベの缶は、熱に大変弱いのでカセットコンロの上に大きな鉄板などを置くことは大変危険行為です。
ボンベに熱が触れないように、鉄板や寸胴などの底からの反射熱で、ガスボンベが爆発することもありますので、簡易がゆえに注意が必要です。

8. まとめ

この記事では、キッチンカーでのプロパンガスの適用性から始め、設置方法、相場やコスト、具体的な利用方法、そして重要な安全管理やメンテナンスについて詳しく解説しました。プロパンガスはコストパフォーマンスに優れ、移動販売などに最適ですが、その取り扱いには注意が必要です。安全規定を守り、定期的な検査を怠らないことで、安全かつ効率的にプロパンガスを使用することが可能です。

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