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この記事を書いている人
あいあんクック社長 竹内 晋
平成3年創業、キッチンカーのパイオニアあいあんクック(AIAN COOK)社長
創業以来これまで1000台超えるキッチンカーを手掛けてきた竹内。
キッチンカーの制作販売だけでなく自らのたこ焼きのキッチンカーで得た経営のノウハウを活かし、多くのキッチンカーオーナーの開業支援も行ってきました。
決して甘くないキッチンカーの独立開業に役立つ情報を、少し厳しい言葉もありつつ愛をもって、
これからキッチンカーでの開業を考えている方、既にキッチンカーを営業されている方のお役に立てる情報を発信していきます。
キッチンカーでの営業を考えたときに、道路で営業できれば儲かるんでは?と思う方もいると思います。
街中でも、繁華街などで、キッチンカーが道路に止めて、営業してるのを見たことがあるでしょう。
道路で営業したい場合は、「道路使用許可」を警察署の交通課で申請することになりますが、その場所が許可が必要な場所であるか?
許可が必要な場所である場合、営業をするにあたっての条件を満たし「道路使用許可」が必要で、好きな場所で好きな時に営業できるという簡単なものではありません。
この記事では、キッチンカー営業に必要な道路使用許可について、図解入りの申請書書き方サンプルや、よくある質問を交えながら分かりやすく解説します。
許可の取得方法や注意点を知ることで、安心してキッチンカービジネスをスタートできます。
さらに、許可不要なケースや、イベント会場、私有地など、道路以外の場所での営業に必要な許可についてもご紹介します。この記事を読めば、あなたのキッチンカーが、どこでどんな風に営業できるのかが分かります。
道路使用許可とは、道路交通法第77条に基づき、道路を一般交通の用途以外に使用する場合に、あらかじめ道路管理者の許可を受ける必要があるという制度です。 道路は本来、誰でも自由に通行できる公共のものであり、これを個人が自由に占有したり使用することはできません。キッチンカーのように道路上に営業場所を設ける場合、道路を専ら通行以外の目的で使用する行為となるため、道路使用許可が必要になります。
道路は、本来、不特定多数の人の通行の用に供するためのものであり、これを個人が自由に占有したり使用することはできません。(道路交通法第77条)キッチンカーを営業する場合、道路上に調理器具やテーブルなどを設置し、一定のスペースを占有することになります。これは、道路の通常の通行を妨げる可能性があり、交通事故のリスクも高まります。そのため、道路使用許可を取得し、安全対策を講じた上で営業を行う必要があるのです。
道路において、道路使用許可が必要となるケースは、大きく分けて以下の3つに分類されます。
キッチンカー営業は、上記の3つ目の「その他」に該当します。キッチンカーを道路上に設置して営業する場合、道路を専ら通行以外の目的で使用することになるため、道路使用許可が必要となります。
目的 | 内容 | 道路使用許可 |
---|---|---|
通行 | 人が歩いたり、車が通行すること。 | 不要 |
道路工事 | 道路の補修や工事を行うこと。 | 必要 |
イベント開催 | マラソン大会やパレードなどで道路を使用すること。 | 必要 |
屋外広告物の設置 | 看板や広告塔などを設置すること。 | 必要 |
キッチンカー営業 | キッチンカーを道路上に設置して営業すること。 | 必要 |
キッチンカービジネスを始めるにあたって、必ず必要な許可・資格について解説します。
キッチンカーを営業する上で最も重要な許可が「道路使用許可」です。道路は、原則として誰でも自由に使える場所ですが、キッチンカーのように営業目的で道路を使用する場合には、道路管理者の許可が必要になります。
道路使用許可は、営業を行いたい場所を管轄する警察署に申請します。申請手続きは、以下のとおりです。
申請から許可が下りるまでは、通常1週間から1ヶ月程度かかります。営業開始予定日の1ヶ月前には申請を済ませておくようにしましょう。
道路使用許可の申請には、以下の書類が必要となります。
申請書類は、各都道府県の警察署のホームページからダウンロードできる場合もあります。詳しくは、営業を希望する地域の警察署に問い合わせてみましょう。
道路使用許可の費用は、地域や道路の占用面積、期間によって異なります。一般的な相場としては、1日あたり数百円から数千円程度です。
道路使用許可以外にも、キッチンカーの営業には以下のような許可・資格が必要になります。
許可・資格 | 概要 | 必要性 | 取得方法 |
---|---|---|---|
食品衛生責任者 | 食品衛生法に基づき、食品の製造・販売を行う際に必要な資格。 | 必須 | 各都道府県が実施する講習を受講し、修了試験に合格する。 |
食品営業許可 | 食品衛生法に基づき、食品の製造・販売を行う際に必要な許可。 | 必須 | 営業所の所在地を管轄する保健所に申請する。 |
防火管理者 | 消防法に基づき、一定規模以上の施設に選任が義務付けられている資格。 | キッチンカーの規模や設備によっては必要 | 各都道府県の消防試験研究センターが実施する講習を受講し、試験に合格する。 |
ガス消費機器設置監督者 | 液化石油ガス法に基づき、一定規模以上の液化石油ガス設備を設置する際に選任が義務付けられている資格。 | キッチンカーでLPガスを使用する場合に必要 | 各都道府県の液化石油ガス保安協会が実施する講習を受講し、試験に合格する。 |
自動車損害賠償責任保険(自賠責保険) | 自動車を運行する際に、法律で加入が義務付けられている保険。 | 必須 | 保険会社や代理店などで契約する。 |
自動車任意保険 | 自賠責保険では補償されない範囲の損害を補償する保険。 | 任意だが、加入が強く推奨される。 | 保険会社や代理店などで契約する。 |
上記の表は一般的な例であり、具体的な必要書類や手続きは、営業内容や地域によって異なる場合があります。事前に関係機関に確認することをおすすめします。
キッチンカーの道路使用許可申請に必要な書類や手数料は、各自治体によって異なります。申請先となる各自治体のホームページを確認するか、電話で問い合わせてみましょう。
例えば、東京都港区では、以下の書類が必要です。(引用元:港区)
大阪市では、道路占用許可申請の手数料は無料です。(引用元:大阪市)
このように、各自治体によって提出書類や手数料が異なるため、事前に必ず確認するようにしましょう。
申請書類は、各自治体のホームページからダウンロードできる場合が多いです。また、窓口でも入手できます。
手数料の支払い方法は、自治体によって異なります。現金、銀行振込、納付書など、さまざまな方法があります。
キッチンカーの営業許可を取得したら、いよいよ次は道路の使用許可申請です。申請書は、営業場所を管轄する警察署に提出します。提出書類は、各自治体によって異なる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。申請書の書き方を間違えると、申請が受理されない場合があるので、しっかりと確認しながら記入しましょう。
ここでは、東京都〇〇区を例に、道路使用許可申請書の書き方サンプルと記入例を紹介します。申請書の様式は各自治体のホームページからダウンロードできます。
申請書は、営業場所を管轄する警察署の窓口でもらうか、警察署のホームページからダウンロードできます。東京都の場合、警視庁のホームページからダウンロードできます。
申請書の記入例を以下に示します。申請書の様式は各自治体によって異なる場合がありますので、あくまで参考としてください。
項目 | 記入例 |
---|---|
申請者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名 |
氏名:山田 太郎 住所:〒100-0001 東京都〇〇区〇〇1-1-1 |
道路の使用の目的及びその理由 | キッチンカーによる飲食物の販売のため |
道路の使用の場所 | 東京都〇〇区〇〇1丁目1番1号前 |
道路の使用の期間 | 令和5年10月1日から令和5年10月31日まで |
道路の使用の時間又は日時 | 午前11時から午後7時まで |
道路の使用の方法 | キッチンカー(長さ4メートル、幅2メートル)を停車させて営業する。 |
道路に設置する工作物等の構造及び規模 | 該当なし |
道路の使用に伴い設置する施設の構造及び規模 | 該当なし |
道路の占用を必要とする理由 | 該当なし |
道路の占用の面積 | 該当なし |
道路の占用の期間 | 該当なし |
道路の交通の確保に関する計画の概要 |
|
申請に必要な書類は、以下のとおりです。ただし、各自治体によって異なる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
申請書類の作成は、不慣れな方にとっては、時間がかかってしまう作業です。行政書士に依頼すれば、書類作成の手間が省けるだけでなく、不備なく書類を作成してもらえるので安心です。お困りの方は、一度専門家へ相談してみてはいかがでしょうか。
キッチンカーを営業するには、必ずしも道路を使う必要はありません。道路以外の場所で営業する場合でも、必要な許可を取得することが重要です。
私有地での販売を、私有地の許可をとって営業するキッチンカーも購入するお客様からしても、いつ来る、こんな人がやってるという、信頼がある方が、購入はしやすいし、購入動機は、許可をとった場所の方が道路に比べても、安心して買い物ができる場所でもあると思われます。
私有地でキッチンカー営業を行う場合は、その土地の所有者から許可を得る必要があります。無断で営業を行うと、 trespass(不法侵入)とみなされ、法的責任を問われる可能性があります。許可を得る際には、営業内容、期間、時間帯などを明確に伝え、書面での契約を交わすことが望ましいです。
イベント会場でキッチンカー営業を行う場合は、イベント主催者から出店許可を得る必要があります。イベント主催者によっては、事前に募集要項が公開されている場合もあります。募集要項をよく確認し、必要な手続きを行いましょう。出店料や販売する商品の種類、販売時間などが決められている場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
これらの許可は、円滑な営業活動を行うために必要不可欠です。また、許可を得るだけでなく、近隣住民やイベント関係者への配慮も忘れずに行いましょう。
参考資料:
キッチンカーでの営業には道路使用許可が必要となるケースが多いですが、許可を取得しなくても営業できる方法もあります。
道路使用許可が必要となるケースの多くは、キッチンカーを道路上に固定して営業する場合です。逆に、道路使用許可を取らないでも移動しながら、営業することは可能です。
キッチンカーのように火を使ったり、固定して営業するスタイルではなく、店舗もしくは、仕込みのできるキッチンカーでつくった商品を、移動スーパーや移動マルシェのカタチで、個人宅や会社、店舗などに、決まった時間、決まった場所に定期的に一時停車して販売することは道路使用許可の対象ではありません。
もちろん、駐停車禁止の場所では交通違反になりますが、邪魔にならない場所を選び、商品の受け渡しだけにメニューを選択すれば、十分継続して販売ができます。
豆腐屋さんや、パン屋さん、アイスクリーム屋さんが参考になります。
また、私有地での販売を、私有地の許可をとって営業するキッチンカーも購入するお客様からしても、いつ来る、こんな人がやってるという、信頼がある方が、購入はしやすいし、購入動機は、許可をとった場所の方が道路に比べても、安心して買い物ができる場所でもあると思われます。
ただし、移動販売であっても、以下のような場合には、道路交通法上の許可や届出が必要となる場合があります。
移動販売は出店料もかからず、10年、20年前と比べて、車を店舗とした営業スタイルに世間の認知はかなりあがってるので、これから高齢化や、店舗の閉店が増える中では、チャンスが多い、業態であると言えるのではないでしょうか?
移動販売を行う場合には、事前に関係機関に確認しておくようにしましょう。
参考資料:駐停車禁止場所|JAF
キッチンカーを営業するにあたって、道路使用許可について疑問に思う点は多いはず。よくある質問をまとめたので、参考にしてください。
いいえ、道路状況や周辺環境によって、キッチンカー営業が許可されない場合もあります。たとえば、次のような道路では、原則として道路使用許可が得られません。
キッチンカーの営業場所として許可を得られるかどうかは、それぞれの道路を管理する道路管理者によって判断されます。そのため、営業を希望する場所が具体的に決まっている場合は、事前に道路管理者に確認することが重要です。
道路使用許可を得ずにキッチンカーを営業した場合、道路法違反となり、罰則が科される可能性があります。具体的には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります(道路法第77条)。
無許可営業は、法律違反であるだけでなく、近隣住民や通行する人々に迷惑をかける行為です。トラブルを避けるためにも、必ず事前に道路使用許可を取得しましょう。
参考資料:
この記事では、キッチンカーを営業する際に必要となる道路使用許可について解説しました。
道路は公共のものであるため、キッチンカーのような営業目的で道路を使用する場合には、道路法に基づいた道路使用許可を取得する必要があります。
許可なく営業すると罰則が科される可能性もあるため、注意が必要です。申請手続きや必要書類は各自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
また、イベント会場や私有地など、道路以外の場所で営業する場合にも、それぞれ必要な許可や手続きがあります。
安全かつ円滑なキッチンカービジネスのために、必要な許可や手続きをしっかりと確認し、準備しておくことが大切です。
移動販売車やキッチンカーに始めるにあたって、
一番大切な開業相談は代表竹内晋がみずからおこなっております。
竹内は、みずからもたこ焼きの移動販売でキッチンカーを始め、
さまざまなキッチンカーを育ててきました。
具体的な開業内容が決まっている方も、まだまだ構想段階の方も、
開業相談にぜひいらしてください。
また、「体験会に参加したい」という方もご相談ください。
体験会では実際のキッチンカーで調理をおこない、
接客なども体験することができます。
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